New Arrivals From France and UK_ Napoléon III and Edwardian

New Arrivals From France and UK_ Napoléon III and Edwardian

古いフランスとイングランドのロマンティックなアイテムが入荷いたしました。

フランスからは、19世紀後期から20世紀前半までに生産されたFIX(金メッキ)のメダイヨン、ブローチ、ドルミューズ・イヤリング。イングランドからは、1910年代ごろ生産されたシンボリックなブローチです。

今回は、少しその時代背景について書きますね。

フランスの帝政時代の終焉と共和制時代の始まりの狭間には、大変華やかな「黄金時代」がありました。

フランスは1852年まで帝政時代でした。ナポレオン家が3世代に渡り、皇帝に就き、独裁国家を治めていました。彼は19世紀フランス繁栄の立役者と呼ばれています。

ナポレオン3世(1848-1870)の政治は「ボナパルティズム(ボナパルト風)」と呼ばれました。ナポレオン3世は、農民も労働者も産業資本家も、全国民を自分が管理しようとし、彼の時代のフランス国内には目立った混乱は起きませんでした。

クリミア戦争、アロー戦争、インドシナ出兵、イタリア統一戦争 …彼は数々の戦争に参加し勝利することで、国民からの支持を保ち、同時にフランスの領土を拡大して行きました。

当時の経済成長は「フランス資本主義の黄金時代」と称されるようになり、それを支えたパリ改造計画や経済政策など内政面が着目されました。後に、この潮流は第2次世界大戦後にも強く残りました。

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一方、イギリスからは1910年ごろに生産されたと思われるシンボリックなモティーフのブローチです。

1910年ごろは、イギリスではエドワード7世(1901-1910)が治めていました。ヴィクトリア女王の死後、その息子であった彼は、すでにヨーロッパ大陸の芸術とファッションに影響を受けたファッショナブルなエリート・リーダーでした。

この時代を「女性が帽子をかぶって投票しなかった、のんびりとした時代。裕福な人々が目立って生きることを恥じていなかった時代。そして、太陽が英国の旗に沈むことのなかった時代」と表現する研究者もいました。

1880年代後半ごろの「産業革命」が人々の生活様式を変え、新しい技術を生み出しました頃です。製造工場、専用機械、技術革新における産業の変化の成長は、生産性の向上につながり、手工業から工業製品の大量生産に変化していく過渡期でもありました。女性のライフ・スタイルとキャリア向上が進み、ジェンダーの役割が変化しました。

そのような時代背景から、ジュエリーが徐々にマス・プロダクションになっていった過程が窺えます。今回、入荷したアイテムは当時の豊かな装飾文化を象徴するような多様性と、華やかでロマンティックな外観を備えています。

現代のファッションに、時代を越えて新鮮な個性をアドオンしてくれる、オールド・ファッション・ジュエルです。

 

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